不倫のお話

ワールドネバーランド エルネア王国の二次創作。無断転載禁止。不倫の話です、R18。苦手な方はスルーして下さい。

酔った勢い

いつもなら酔わない量なのに、急に酒がまわってきた。

視界が霞み、足元も覚束ない。


「大丈夫? ふらついてるよ? もう少しで家着くから、ここでいいよ」

「平気だ」

「無理しないでいいから、ね?」

「俺は、お前を護りたい」

「な、何を言ってるの…?」


 誰の意思だろう、気が付くと抱きしめていた。

「!?」

途切れ途切れにしか、思考が働かない。

「少しだけ、このままで居させてくれないか」

「…ど、どうしたの?」

耳まで真っ赤にして、相変わらず可愛い。

男に慣れないんだな、旦那がいるのに。


「…何でもない」

 


長いような短いような、よく分からない時間が過ぎた。

「も、もう帰らないと…」

「…。」

腕を緩めると、彼女はするりと抜け出した。

「駄目だよ、アンガス」

「駄目って、何が?」

「他の子にしなよ」

「どうして?」

「私結婚しているもの」

「だから?」