最初の罪
「だから?って…。私にはロニーがいるの。子ども達だっている。こういうことは駄目」
「ふん、だから何だと言うんだ? 抵抗しなかっただろう」
「びっくりし過ぎて動けなかっただけ! あのね、酔ってるからって…」
「酔ってなどいない」
「酔ってるよ! 絶対おかしい」
「可笑しい? それが本当の俺だとしたら?」
煩い。
彼女の顎を掴み、強引に口付けした。
「…!?」
もう片方の手で、彼女の両手首を纏めて掴む。
舌で歯をこじ開け、口の中を蹂躙する。
酒と唾液の匂いが混じる。
「…っ」
華奢な身体で必死にもがいている姿が愛おしい。
舌を捕らえ水音をたてるよう舐め回すと、彼女はビクッと震えた。
潤んだ瞳も、紅潮した表情も、この瞬間だけは自分のモノだと思うと鳥肌がたった。