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不倫のお話

ワールドネバーランド エルネア王国の二次創作。無断転載禁止。不倫の話です、R18。苦手な方はスルーして下さい。

帰り道

行為を終えても、終わったという感覚がなかった。

服を着て身なりを整えると、手を繋ぎ、額にキスをした。


「そろそろ、戻らないとまずいな」

「うん…」


気づけば西日が差していた。

照らされた壁がオレンジ色に染まっている。


名残惜しいが、致し方ない。


 次なんて、あるのだろうか。


恋人にもなれないこの関係は、いつ終わってもおかしくない。

約束でも取り付けないと、気が狂ってしまいそうだ。


「二日後の、評議会の後に」

「うん」


何度目のキスだろう、最後にそっと口付けした。


 

………



火照った顔を手で冷やしながら、帰路についた。


二人を好きなんて許されないことなのに、いつからかアンガスを見ると胸が高鳴ってしまうようになった。


凛々しくて、生真面目な王子。

毎年成人式の後には、彼の後ろに長蛇の列が出来るほどの人気がある。


 そんな彼が、生涯をかけて愛を誓ってくれた。

決して叶わない愛を。


ロニーには、裏切ったことへの罪悪感がある。子供達にも。


しかし、恋い慕う気持ちに歯止めがきかなかった。


燃えるような彼の視線に、焼かれてしまったに違いない。


 夕焼け空を眺めながら歩いていると、前方から子供達が走ってきた。


「ママー! おしごとおつかれさま!」

「おかえりー!」

「マリンもスノウも、迎えに来てくれたの?」

「うん! みてみて、ルリオオツノムシとったの」

「あたしはボワのみ!」

「たくさん遊べた? 虫さんはお家に飾っておこっか。ボワの実は後で一緒にジャム作ろうね」

わいわいとはしゃぐ子供達の頭を撫でた。


「…リウ」


振り返ると、ロニーが居た。

思わずドキリとする。


「あ…おかえりなさい」


 「ただいま。って言っても、まだ家に着いてないけどね。さ、皆で帰ろうか」


(よかった…気付かれていなさそう)


ホッと胸を撫で下ろす。

スノウと手をつなぎ、もう片方でロニーと手を繋いだ。

マリンはロニーの隣を歩く。


いつもの、帰り道。


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