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不倫のお話

ワールドネバーランド エルネア王国の二次創作。無断転載禁止。不倫の話です、R18。苦手な方はスルーして下さい。

綺麗でない世界

話し始めると最初は口をぽかんと開けて驚いていた彼女だったが、最終的に口を閉ざし、うんうんと唸っていた。


「…もうどうしたらいいか分からない。自分のことなのに、何も決められないなんて。何がしたいのかも分からない」

「うーん…予想外にこれは難題だね」


「いきなり色んなことが舞い込んできたんだ、そりゃ仕方ないよ」

「うん…

「皆言わないけどさ、そんなことやってるよ。綺麗な世界なんてないから。

ただ、一度結婚したら別れられない。それがこの国の決まりだから、守ってるだけ」


「良いことか悪いことかと聞かれたら、バレたら誰かを傷つけるっていう点では悪いこと。

だけどさ、一夫多妻な国だってあるんだよ? 

そういう通念のある国では、傷つく人は少ない。

正直、不倫自体が人間として悪いことかって聞かれると、それは違うような気がするな」


「うん…」

ロニーの哀しげな顔を思い浮かべると、気が重くなった。


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「あの王子もさ、『俺だけが好きなんだ』なんて言ってくれてるんでしょ。元はといえばソイツが誘ったわけだし、そっちは傷つかないさ。

問題は旦那だね。そこだけ。」


「今さらどう足掻いても罪は消えないよ。バレたらおしまい、結果は変わらないさ。

でも、同じ背負うなら、愉しく生きた方が良いんじゃないの?」

「……」


そう、罪は消えない。


分かっていたつもりだったけれど、改めて言われるとショックを受けた。



俯いたまま、暫し時が過ぎた。


カピトリーナは4杯目のポムワインを空けると、頬杖をついて微笑を浮かべた。


「あたしもさ、そんな時代があったよ」

「うん……ええっ!?」


思わず、ワイングラスを落としそうになった。