不倫のお話

ワールドネバーランド エルネア王国の二次創作。無断転載禁止。不倫の話です、R18。苦手な方はスルーして下さい。

城壁の邸宅

階段を上がると、本を後ろに幾つも積み上げ、棚の掃除をする彼女がいた。


「…ア、アンガス!? 何で、」

「リウさん…昨日は本当に申し訳なかった」


驚く彼女を前に、両膝をついて頭を垂れた。

騎士の礼では済まない、罪人の礼だ。


「…!」


 「…どうして、ああいうことを? あんなの、貴方らしくないよ」

「……すまない」

「酔っていただけなの?」

「…本当に悪かった」

「理由を教えて。本当はいつもこんなことしてるの?」

「違う」

「…じゃあ、なに?」

「……」


 「それじゃよく分からな…あっ」

山のように積み上がった本がバランスを崩し、彼女の上に倒れてきた。

「危ないっ」

瞬時に手首を掴み、こちら側へ引っ張る。

ドサドサと本が床に散らばり、埃が舞い上がった。


「…大丈夫か?」

「あ、ありがとう」